先日、入院中だった父が他界しました。
私は喪主ではありませんでしたが、 これまで参列するばかりだった葬儀を、 初めて「見送る側」として経験しました。
正直に言えば、 親の死を前にして葬儀場を決めておくなんて、
不謹慎だし、不吉だし、 まるで死ぬのを待っているみたいで嫌だ……。
私もずっとそう思っていました。
でも、医師から 「いつ心臓が止まってもおかしくない」 と説明を受け、
意を決して 母と事前相談に行ったことで、 結果として私たちは心から救われました。
実際に経験してわかった、 事前相談の5つのメリットをお話しします。
1. 現実的な「お金」の不安を解消できた
葬儀には一体いくらかかるのか。 経験がないと、全く想像もつきません。
事前相談で見積もりを出してもらうことで、 具体的な予算を把握できました。
たとえ父の葬儀代であっても、 亡くなった後は銀行口座が凍結されて、
本人の預金が引き出せなくなるのが現代のルール。
事前に金額を知り、 支払いまでの流れを確認できたことで、
お金のトラブルを回避する準備ができました。
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2. 「どんなお葬式にしたいか」を具体化できた
わが家は「家族葬」を選びました。
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どの範囲の親戚まで呼ぶか?
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祭壇のレベルや宗派はどうするか?
これらを冷静なうちに相談できたことで、
いざという時の連絡先リストも 作っておくことができました。
混乱の最中にこれらを決めるのは、 想像以上に過酷な作業です。
3. 「15年以上前の写真」を遺影に選べた
父の写真を探すのは苦労しました。
父はいつも家族を撮る側だったからです。
ようやく見つけたのは、
15年以上前に一緒に海外旅行へ行った時の、 笑顔が優しくて父らしい一枚。

葬儀社の方に 「こんなに古くてもいいんですか?」と聞くと、
「最近のものでなくていい。 元気だった頃の、ピントが合った 笑顔の写真が一番ですよ」
と言ってくださいました。
遺影は残された人がずっと見るものです。
やせ細った姿より、私が一番思い出深い 「元気な父」を覚えておきたかった。
ゆっくり時間をかけて探せたからこそ、 納得の一枚に出会えました。
4. 会員制度で「数万円単位」の割引があった
今回相談した公益社には、 1万円で入会できる会員制度がありました。
事前に入会していたおかげで、 基本葬儀料が10%割引になり、 さらに2万円相当の割引券も。
1万円で終身会員になれるので、 結果的に大きなコストカットと 安心を両立できました。
5. 亡くなった直後、迷わず「一本の電話」で済んだ
病院で父を看取った後、 私たちがしたのは葬儀社への 「一本の電話」だけでした。
その後の病院への迎え、段取りは すべてプロがリードしてくれました。
亡くなったのが夕方で、 翌日が通夜というハードスケジュールでしたが、
細かいことが決まっていたおかげで、
最後の時間は家族でゆっくりと、 父を見送ることに集中できたのです。

後悔しないための「葬儀社選び」のコツ
実際に葬儀を終えて感じた、 葬儀社選びのポイントが2つあります。
① 「安すぎるプラン」には慎重に
最近は「火葬のみ」の激安プランも目にしますが、 実際にごく少人数の家族葬をした者としては、 「その金額で本当に気持ちの整理がつくのかな?」 と疑問に思う部分もあります。
金額だけで選んで、 質素すぎて後悔することだけは避けてほしい。
「納得できるお別れができるか」を 大切にしてみてください。
② 「実家の近く」は想像以上に便利
私は母の希望で、実家の近くにある 昔から知っている葬儀場を選びました。
葬儀の準備中、 「あ、これを持って行ってあげたい!」 と実家に取りに帰ることが意外とあります。 物理的な近さは、心と体の余裕に繋がりました。
③ 迷ったら「比較サイト」で相場を知ることから
とはいえ、いきなり近所の葬儀社に 電話するのは勇気がいりますよね。
まずはネットの一括見積もりを使って、
近所の葬儀社の資料を揃えることから 始めてみるのがおすすめです。
パンフレットを眺めながら、
「うちはこんな感じがいいかな」と 家族で会話するきっかけになります。
まとめ:準備は「優しさ」です
親が死ぬことを考えるのは、 不謹慎なことではありません。
「あの時こうしておけば……」 という後悔をなくし、
亡くなった人を大切に送り出すための、 家族としての「優しさ」なのだと今は確信しています。
遺影に正解はありません。
家族が「お父さんらしいね」と思える写真なら、 どんなに若くても、きっと許してもらえます。
もし、今迷っている方がいたら、 勇気を出して一歩踏み出してみてください。
その準備が、いつかあなたを支えてくれます。